プロテストソング・トピカルソングの傑作集WE SHALL OVERCOME
There But For Fortune / フォーチュン
Joan Baez/ジョーン・バエズ Phil Ochs
/フィル・オクス

There But For Fortune Joan Baezこれはフィル・オクス/Phil Ochsの曲ではおそらく 最も有名な代表曲だと言える。 1963年に彼自身がアルバムに収録したが、翌年、ジョーン・バエズ/Joan Baez が歌ってシングルとして発売され、イギリスでトップテンヒットを記録したためである。

ジョーン・バエズ/Joan Baez は美しい高温を響かせるボーカルが人気で、自作ではないフォークソングを主に歌う歌手だが、ボブ・ディランとも交際し、彼の歌を積極的に取り上げては歌ったことで知られている。 そんな彼女が取り上げてヒットさせたのがこの曲だ。

Phil Ochsタイトルはそのまま和訳するのは困難な英語である。だから邦題はシンプルに「フォーチュン」となった。 「There but for the grace of God go I(神の恩寵がなければ、私も同じ運命だったかもしれない)」ということわざのように使われているフレーズを改変したもので、神様を幸運に変えて、「運が悪ければ自分がそうなったかも知れない」、要は、他人事ではない、一つ間違えれば自分もそうなっていたかもしれない、そのような意味と考えられる。

歌詞は1番に刑務所の囚人、2番に列車を家の代わりにして生きている放浪者、3番に酔っぱらいを見せろと歌い、4番は爆撃を受ける国家を見せろと歌っている。 4番は、爆撃をしている方は当時ベトナム戦争を戦っていた自分たちの米国を前提にしていると思うが、運が悪ければ敵の反撃の爆撃を受けていたかも知れないと解釈する。あるいは、ベトナム人として生まれていたかもしれないと言いたいのかも知れない。 「若い国」というのは、まさに当時建国から200年に満たなかったアメリカ合衆国を指しているであろう。

この曲はボブ・ディランの伝記映画、「名もなき者/A Complete Unknown」でもニューポート・フォーク・フェスティバルでジョーン・バエズ/Joan Baez 役のモニカ・バルバロ/Monica Barbaroボブ・ディランを聴衆に紹介する前に歌っているシーンが登場する。
 

There But For Fortune
フォーチュン

JOAN BAEZ/ジョーン・バエズ

作:Phil Ochs

Show me the prison,
Show me the jail
Show me the prisoner (prison man)
Whose life has gone stale (face is growing pale)

*And I'll show you, young man
With so many reasons why
But there but for fortune
Go you or I, hmm-mmm

Show me the alley,
Show me the train
Show me the hobo
Who sleeps out in the rain

Repeat *

Show me the whiskey stains on the floor
Show me the drunkard (drunken man)
As he stumbles out the door

Repeat *

Show me the country
where the bombs had to fall
Show me the ruins of the buildings once so tall

And I'll show you, young land
With so many reasons why
But there but for fortune
Go you and I, you and I
訳詩: 管理人

刑務所を見せて
監獄を見せて
つまらない生活をしている (顔が青白くなっている)
囚人を見せて

*そして若人よ、教えてあげよう
その理由はたくさんある
だけど幸運が付いててくれなかったら
君も僕もそうなっているかも知れないんだよ

路地を見せて
列車を見せて
雨の中で寝ている
浮浪者を見せて

*くりかえし

床にこぼれたウィスキーの浸みを見せて
酒場の扉からよろめきながら出てくる
酔っぱらいを見せて

*くりかえし

爆弾が落ちてくることになった
国を見せて
かつて高くそびえたビルの残骸を見せて

そして若い国よ、教えてあげよう
その理由はたくさんある
だけど幸運が付いててくれなかったら
君も僕もそうなっているかも知れないんだよ
Phil Ochs/フィル・オクス
(歌詞は一部の語句が上の歌詞の( )の部分に変わっています。

Monica Barbaro/モニカ・バルバロ
(映画「名もなき者」より 3番以降)

Phil Ochs & Joan Baez/フィル・オクスとジョーン・バエズ

Peter Paul & Mary/ピーター・ポー & マリー


フィル・オクス/Phil Ochs のプロテストソング

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I Ain't Marching Any More
Too Many Martyrs(Ballad of Medgar Evers)
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ベトナム戦争がテーマの曲
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