在日コリアンのロック歌手・朴保(Pak Poe)が、彼のバンド、切狂言と1995年に発表した、「WHO CAN SAVE THE WORLD 」に収録されている、反原発メッセージソング。もうすでに20年以上に渡って、路上ライブ、ライブハウス、音楽祭など、様々な機会に繰り返し歌い続けている朴保の代表曲のひとつだと言える。
MONJUとは、福井県駿河市に位置する高速増殖炉「もんじゅ」のこと。 (ナトリウム冷却高速中性子型増殖炉)ウランから原爆の原料にもなるプルトニウムを抜き出すための原子炉として知られている。これが1995年8月の稼動開始からわずか4ヶ月後の12月にナトリウム漏れ事故を起こしてからはずっと停止していたが、補修を行い、2010年5月6日までには再稼動させることに一度は決まった。しかし、次はその2010年に炉内中継装置落下事故が起こって更に延期。そして2012年に再稼動を予定したが実現されず、2016年12月21日、ついに廃炉することが正式に決定された!この間、実際に稼動した期間はたったの数ヶ月なのに、20年以上、毎年100億円以上の費用をかけて維持し続けてきた、まさに超大型金食い虫だった。
しかしながら、日本政府は更に高性能の高速増殖炉を開発し、核燃料サイクルの完成のために研究開発を続けるというのだ。なんとあきれたことだろう。ここまで莫大なお金を注入し、今後廃炉にこれから長い年月と、やはり莫大なお金がかかるというのに、更に新しい高速増殖炉を並行して作っていけるわけがない。廃炉の技術だって確立していない。こんな馬鹿なことがまかり通っていいのだろうか!良い訳が無い!この歌はある意味、目標を達成したが、まだまだ歌われ続けるべき歌である。
それにしても「三人寄れば文珠の知恵」ということわざにも登場する「もんじゅ」が、このように放射能を撒き散らして原爆の元を作る恐ろしい施設に名付けられたとは、なんという皮肉であろう。
CD音源
MONJU |
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作詞・作曲: 朴保 * モンジュをモンジュをモンジュを止めよう 母なる地球が泣いている イェーサホ、イェーサホ、イェーサホイェーヤ Babylon systems are falling down 背中の曲がったどじょうは泳ぐ オケの中でさびしそう 海の魚も一つ目小僧(目がひとつ) お寿司屋さんはどうするの * repeat おえらいさんはのん気だね 地震大国目も触れぬ だけどよくよく足元見たら 原発だらけのこの日本 * repeat 臨界、臨界、とうとうその日はきた まだまだ間に合うのか、それとも遅すぎるのか ごまかされるな、原発なぞいらぬ もんじゅ、もんじゅととうとう呪文も効かぬ * repeat |
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