プロテストソング・トピカルソングの傑作集WE SHALL OVERCOME
前のページへトップページへIt's Wrong(Apartheid)/イッツ・ロング(アパルトヘイト)
Stevie Wonder /スティービー・ワンダー

スティービー・ワンダーが1984年に発表したアルバム イン・スクエア・サークル/In Square Circle に収録された南アフリカのアパルトヘイトに抗議する歌。

アパルトヘイトとは人種隔離政策のことで、南アフリカでは1948年から国家としてこの政策を行い、全人口の2割にも満たない白人が、7割以上を占める黒人をはじめとする他の民族を差別していた。 白人の都合によって黒人が強制移住させられたり、飲食店なども白人用、黒人用に分けられていたりした。

当時、アパルトヘイトは世界的に批判されていて、1964年の東京オリンピックからはオリンピックから締め出された。 ミュージシャンたちも南アフリカではコンサートを開催しない運動を繰り広げ、更にはアパルトヘイトを批判する曲も多数作られた。この曲もそのひとつである。

スティービー・ワンダーはこの運動に積極的に参加して、国連で抗議のスピーチや演奏を行うこともあった。

この音楽的な抗議を含む世界的な抗議の声が高まった結果、1991年にアパルトヘイト法が撤廃されることになる。

そして、反アパルトヘイト闘争で指導者となり逮捕され、27年もの獄中生活を余儀なくされたネルソン・マンデラが釈放され、大統領になった。 これでアパルトヘイトは完全収束したことになっている。

スティービー自身、1985年2月に南アフリカ大使館前でアパルトヘイトの抗議行動に参加して逮捕されたことがある。

彼は下に紹介した動画のように当時の日本公演の際、日本人に対する期待を述べていたが、日本はなんと南アフリカから「名誉白人」という呼称を頂戴してしまった。

It's Wrong(Apartheid)/イッツ・ロング(アパルトヘイト)
Stevie Wonder/スティービー・ワンダー


作詞: Stevie Wonder

The wretchedness of Satan's wrath
Will come to seize you at last
Because even he frowns upon the deeds you are doing
And you know deep in your heart
You've no covenant with God
Because he would never countenance people abusing


You know apartheid's wrong, wrong
Like slavery was wrong, wrong
Like the holocaust was wrong, wrong
Apartheid is wrong, wrong, wrong
It's wrong, wrong, wrong, wrong
Wrong, wrong, wrong, wrong


The pain you cause in God's name
Points only to yourself to blame
For the negative karma you will be receiving
Because when people are oppressed
With atrocities that test
The future of all mankind
we, the world won't stand seeing

CHORUS 略

The rules I need not recite
For you know what's wrong and what's right
So strike down your barbaric rules
And cruel restrictions
The clock of now says its time
For you to wake up your mind
Before its to late for you
To earn your redemption
訳詩:管理人

悪魔の怒りの悲惨さが
あなたをついに捕まえた
彼でさえあなた方が行っている行為を見て顔をしかめているから
あなたは心の奥で知っているだろう
あなたが神様と交わした契約はないと
神様は決して虐待する奴らを容赦しないから

アパルトヘイトは間違っているよね
奴隷制度が間違っていたように
ホロコーストが間違っていたように
アパルトヘイトは間違っているよね
間違っている、間違っている、間違っている
間違っている、間違っている、間違っている


神の名に於いてあなたが起す痛みが
批難があなた自身を突き刺すだけ
否定的な宿命を受け入れていると
人々が抑圧されるときには
残虐さが試す
全人類の将来を、
世界が黙って見てはいないであろう


私達が読み上げるまでもないルール
何が間違っていて、何が正しいのか
だからあなたの野蛮なルールを打ち砕け
そして残忍な制限も
時計が今がその時だと指している
あなたの心を目覚まさせる時だと
手遅れになる前に
罪の償いをするのだ

1985年11月3日 東京公演時の本人コメント(日本語字幕)入り動画

差別がテーマの曲

STEVIE WONDER/スティービー・ワンダー
Living for the City/汚れた街
HIGHER GROUND/ハイアー・グラウンド
FRONT LINE/フロント・ライン

Someday at Christmas/想い出のクリスマス

with Paul McCartney
Ebony and Ivory/エボニー&アイボリー

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