ザ・バーズ/The Byrds が1966年に発表したアルバム、「霧の5次元/Fifth Dimension」 に収録して発表。「死んだ少女」という邦題が付けられた。
この歌詞はトルコの詩人ナーズム・ヒクメット/Nazim Hikmetトが1956年に発表した詩を翻訳したもの。 この詩は広島への原子爆弾投下により死亡した7歳の少女を題材としている。 邦題通り、死んだ少女が自身の無念さと、平和のために戦ってほしいという遺志を伝えるために家々を訪れドアをノックするという内容である。
ザ・バーズ/The Byrds は ボブ・ディラン/Bob Dylan のカバーを多数発表しながら、その中でもプロテスト・ソングも演奏したアメリカのグループで、フォーク・ロックという新しいカテゴリーの象徴的なバンドであった。
プロテスト・ソングの大御所、ピート・シーガー/Pete Seeger も晩年の1999年にカバーして発表した。当サイトでもご紹介しているパギやんこと趙博も 「扉を叩くのは私」という邦題を付けて、2010年にカバーした。
なお、同じトルコの詩を日本語に訳して歌った 死んだ女の子 という曲もあって日本ではよく歌われている。
I Come and Stand at Every Door
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作詞: Nazim Hikmet I come and stand at every door But no one hears my silent tread I knock and yet remain unseen For I am dead, for I am dead I'm only seven although I died In Hiroshima long ago I'm seven now as I was then When children die they do not grow My hair was scorched by swirling fire My eyes grew dim, my eyes grew blind Death came and turned my bones to dust And that was scattered by the wind I need no fruit, I need no rice I need no sweets nor even bread I ask for nothing for myself For I am dead, for I am dead All that I ask is that for peace You fight today, you fight today So that the children of this world May live and grow and laugh and play |
訳詩:管理人 私は全ての家のドアの前で立つ 誰にも私の静かな足音は聞こえない 私がノックしても見えないまま 私は死んだから、私は死んでるから 私は7歳だけど死んじゃった 広島でずっと前に 私はそのときの7歳のまま 子供らが死んだらもう成長しない 私の髪は渦巻く炎で焦げちゃった 私の両目は光を失い徐々に見えなくなる 死が訪れ私の骨は塵となった そしてその塵は風で飛び散った 果物はいらない、ご飯もいらない お菓子もいらない、パンもいらない 私には欲しいものはない 私は死んだから、私は死んでるから 私が欲しいのは平和だけ 今日そのために戦うの、戦うの 世の中の子共たちが 成長して笑って遊べますように |
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広島・長崎・原爆がテーマのプロテストソング ピート・シーガー/Pete Seeger のカバー ジス・モータル・コイル/This Mortal Coil のカバー パギやん/趙博 のカバー 「扉を叩くのは私」 パギやんのカバーでこの歌を知った歌手松岡美桔のカバー 先に和訳の歌詞を語って英語の歌に入ります。 |