この歌は1984年11月にイギリスのロック歌手、 Bob Geldof/ボブ・ゲルドフ の提唱でイギリスの有名ロックスターが集まり、飢餓に苦しむエチオピアの現状を知らせ、食糧支援金を募るためにオールスターキャストで録音された曲。当然英米で大ヒットを記録し、実際に収益が食糧支援に使われた。U2のBono/ボノ、Culture Club/カルチャークラブ のBoy George/ボーイ・ジョージ、Wham!/ワム! のGeorge Michael/ジョージ・マイケル、David Bowie/デビッド・ボウイ、Paul Young/ポール・ヤング、Phil Collins/フィル・コリンズ、Sting/スティング など、当時第一線で活躍していた新旧スーパースターたちが参加。 チャリティーアルバム版のリミックスバージョンには Paul McCartney/ポール・マッカートニー も参加している。
2024年で40周年を迎え、これまでの映像の総集編的なクリップが作られた。
Do They Know Its Christmas? @アマゾン
このプロジェクトに誘発されて翌85年にはアメリカの歌手たちのWe Are The World/ウィー・アー・ザ・ワールド プロジェクトも開始された。 ここにはカナダの歌手たちの"Tears Are Not Enough/ティアーズ・アー・ノット・イナフ" も収録された。 このあとは怒涛のチャリティーアルバムやコンサートが一大ブームとなり、今では人気ミュージシャンのステータスシンボルみたいにもなってきた。
5年後の1989年にもう一度新たなメンバーでBAND AID IIとして録音、発表された。イギリス・ポピュラー界の大御所 Cliff Richard/クリフ・リチャード や当時 VENUS の大ヒットをきっかけに大人気だったガールズダンスグループ BANANARAMA/バナナラマ も参加している。
BANDAID II (1989)
更にその15年後、2004年に新しいバージョンがリリース。 BAND AID 20 というオリジナル発売から20周年を記念したユニット名でラップのパートも加わり、更に味わい深くなった。ここにはU2のBONOも20年ぶりに再度参加していて同じパートを歌っている。 そのパートは、歌詞の中で白字の部分だが、Well tonight thank God it's them Instead of you とはいかがなものだろうか?(歌詞の下へ続く)
BAND AID 20 (2004)
追記:
この歌の最初のリリースから30年目を迎えた2014年にも再度録音されたが、今回は西アフリカで発生した恐ろしい伝染病、エボラ出血熱の撲滅と患者救出が目的となった。歌詞もそれに合わせて一部変更。本ページには黄色い文字で変更部分を追加。(歌詞が当初の予定通りは変更されなかったため一部聞き取り不明な箇所あり)正直、良い歌詞だとは思えないが… 11月15日に録音、17日にはデジタル配信が開始た。CDは12月8日発売のようだ。人気のアイドル(?)グループ、ワン・ダイレクション/One Direction も参加。また、今回はこれまでのような全員がパート別に歌うのとは別に、各歌手のソロ・パフォーマンスも発表されるようだ。
それにしても、またこの歌でなければいけないのだろうか?西アフリカのナイジェリアではクリスチャンの割合がかなり高く、クリスマスを知らないわけが無いという意見もある。また、本当にエボラ出血熱の壊滅と患者救出を思っているにしては歌詞を変えるだけなんて安易な方法をとったことが残念でならない。「口だけ大将」ならぬ「文字だけ大将」の管理人は、もしかしたら、今年30周年だから再録音が予め決まっていたところにエボラ出血熱を取って付けただけではないのかと余計なことを思ってしまう。クリスマスにあわせる必要もなかったろうし。
Do They Know It's Christmas? 彼らはクリスマスになのを知っているのか? Written by Bob Geldof |
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It's Christmastime; There's no need to be afraid At Christmastime, We let in light and we banish shade And in our world of plenty We can spread a smile of joy Throw your arms around the world At Christmastime But say a prayer Pray for the other ones At Christmastime It's hard, but when[while] you're having fun There's a world outside your window And it's a world of dread and fear Where the only water flowing Where a kiss of love can kill you Is the bitter sting of tears And there is death in every tear And the Christmas bells that ring there Are the clanging chimes of doom Well tonight thank God it's them Instead of you Well tonight we're reaching out and touching you And there won't be snow in Africa This Christmastime The greatest gift they'll get this year is life Oh, where nothing ever grows, No rain or rivers flow Do they know it's Christmastime at all? Bring peace and joy this Christmas to West Africa A song of hope _____ ______ tonight Where coming first tells me fear Why is to touch to be scared How can they know it's Christmas time at all? Here's to you, raise a glass for everyone Here's to them, underneath that burning sun Do they know it's Christmastime at all? Here's to you, raise a glass to everyone Here's to them, and all their years to come How they know it's Christmas at all Feed the world Feed the world Feed the world Let them know it's Christmastime again Feed the world Let them know it's Christmastime again |
クリスマスだ 恐れることは何もない。 クリスマスには 光を受け入れ陰を消し去るのだ 満ち足りた世界に 喜びの笑顔を放つことができる 世界に手を差し伸べよう クリスマスに 祈りを捧げよう 隣人の為に祈ろう クリスマスなのに 難しいけど、君らが楽しんでいる時に 窓の外に世界があるんだ 不安と恐怖の世界 流れている水は 愛のキッスがあなたを殺し 苦く突き刺す涙しかない 全ての涙に死が宿る そこで鳴るクリスマスのベルは 世の終わりを告げる 今夜は神に感謝しよう 君達ではなく彼らであったことを 今夜は僕達が手を差し伸べ 君たちへの思いを届けよう アフリカでは雪は降らない 今度のクリスマスにも 今年彼らが受け取る最高の贈り物は命 ああ、何も育たない場所 雨も降らず川も流れない 彼らはクリスマスだと知っているのだろうか 今年のクリスマスには西アフリカに 平和と喜びを届けよう 生きることだけが唯一の希望 慰めることが怖い場所 触れることが恐い場所 クリスマスが来たってどうしてわかるんだ? さあ、みんなの為に乾杯しよう 燃え盛る太陽の下にいる彼らの為にも乾杯 彼らはクリスマスだと知っているのだろうか さあ、みんなの為に乾杯しよう そして彼らとこれから彼らが迎える歳月に 彼らにクリスマスが来たって知らせてあげるんだ 食糧を世界に 食糧を世界に届けよう。 食糧を世界に 彼らにクリスマスがまた来たと知らせよう 食糧を世界に 彼らにクリスマスがまた来たと知らせよう |
(上から続く)
この歌は一般市民に現状を広く知らしめ、関心を持たせるという意味で大きな意義があったと思う。 しかし反面、裕福なミュージシャンたちが可哀想な飢えたアフリカの人々を助けてあげたいというとても素朴で良心的ではるが、クリスチャンの慈善的な思想を押し売りしているように聞こえる。 エチオピアの人々にとってクリスマスなんて当地で飢えているほとんどの人々には関係ないことだろう。彼らがクリスマスを知っていようがいまいが大事なことではなく、食料を施してあげるからキリスト教に入信しなさいと宣教師のごとく訴えているように聞こえてしまう。
アフリカの民にイギリス製のパンや穀物を送って彼らが生き長らえたとしても、彼らが更に生き長らえるためには外国からの食糧支援に頼り続けないといけなくなる。 食文化も変わってしまうし、例えばエチオピアは食料の面でイギリスに永遠に支配されることになってしまう。 パン食文化が根強く定着した日本でも似たようなことになっている。本当に必要なことは彼らが自給自足できるように援助することであろう。 これは先進国を支配する大企業がこの活動の結果から少しでも利益を得ようと思う限り不可能なことかも知れない。
そもそもアフリカ大陸の砂漠化が進み、生態系が変化し、住民たちが食料に困るようになった原因の大きな部分が、先進国による森林伐採などの自然破壊や、先進国が輸入したい一部の限られた農産物だけ生産するようにしてしまう政策にあると思う。
このような理由で僕はこの歌を好きになれない。 なぜ30年も経ってまったく同じ歌を歌ったのだろう?テーマが変わっても、時代が変わっても、やっぱりこの歌? 進歩ない!U2は社会的メッセージを発信し続けているお気に入りのバンドなのに、何だか子供じみていてがっかり。そして、2024年の Band Aid 40 は冒頭の記念動画の発表と相成った。10年後はどうなるだろうか?