プロテストソング・トピカルソングの傑作集We Shall Overcome
To Washington/ワシントンへ
John Mellencamp
/ジョン・メレンキャンプ

Trouble No More by John Mellencamp1990年代から2000年代の始めにかけて「現代アメリカンロックの良心」とも呼ばれた、全米で大人気だった John Mellencamp/ジョン・メレンキャンプ がニューヨークでの同時多発テロ後の初アルバムに収録したこの曲は、歌詞を読むと分かるように明確な当時のアメリカのブッシュ政権批判の曲でである。 

アメリカ音楽のルーツを探って Woody Guthrie/ウディ・ガスリー 等を研究した彼らしく、サウンドも昔のギター弾き語りのフォーク調、歌詞もプロテストソング全盛期の60年代風と、今では珍しい作風のプロテストソングに仕上がっている。 90年代に再現された60年代フォーク・リバイバル といった趣。

出だしの8年間の部分は民主党のクリントン政権のことを表していると思われるのだが、それを「平和と繁栄」と表現するのはどうかと思う。 おそらく、当時のブッシュ政権と比較すればそうも言えるということと理解したいと思う。

To Washington
ワシントンへ

作:John Mellencamp

Eight years of peace and prosperity
Scandal in the White House
An election is what we need
From coast-to-coast to Washington

So America voted on a president
No one kept count
On how the election went
From Florida to Washington

Goddamn, said one side
And the other said the same
Both looked pretty guilty
But no one took the blame
From coast-to-coast to Washington

So a new man in the White House
With a familiar name
Said he had some fresh ideas
But it's worse now since he came
From Texas to Washington

And he wants to fight with many
And he says it's not for oil
He sent out the National Guard
To police the world
From Baghdad to Washington

What is the thought process
To take a humans life
What would be the reason
To think that this is right
From heaven to Washington
From Jesus Christ to Washington

2003.
訳詩:管理人

8年の平和と繁栄
ホワイトハウスのスキャンダル
必要なのは選挙だ
太平洋岸から大西洋岸のワシントンまで

アメリカは一人の大統領に投票した
誰も開票状況や
選挙がどのように進行しているか把握できず
フロリダからワシントンまで

片方が「何てことだ」と言い、
もう片方も同じく言って
両方ともとってもかなり有罪に見えた
しかし誰も責められない
太平洋岸から大西洋岸のワシントンまで

だから聞いたことある名前の
ホワイトハウスの新人が
新鮮なアイディアがあると言った
しかし彼になってからもっと悪くなってる
テキサスからワシントンへ

彼は多くと戦いたがり
それは石油のためではないと言う
彼は州兵を送った
世界の治安を正すために
バグダッドからワシントンまで

どうして考えているのだろう
人間の命を犠牲にするのに
どんな理由があるのだろう
これが正しいと考えるのに
天国からワシントンまで
キリストからワシントンまで