プロテストソング・トピカルソングの傑作集WE SHALL OVERCOME
前のページへトップページへ満月の夕
ソウル・フラワー・ユニオン ヒートウェーブ
中川敬 山口洋

満月の夕阪神淡路大震災が起きたとき、被災者慰労の旅を続けた中川敬山口洋によって作られた。 タイトルは震災が起きた1995年1月17日の未明の空には大きな満月が出ていたことに由来する。

大阪を拠点としていたロックバンド、ソウル・フラワー・ユニオンのリーダー、中川敬は、震災の一ヶ月後から、電気を使わないチンドン屋的な編成のバンド、ソウル・フラワー・モノノケ・サミットとして芸能娯楽ボランティアを行った。そのときに被災地と被災者の様子を見てヒートウェーブ山口洋と一緒にギターと三線を鳴らしながら曲を書き上げた。 そして被災地で避難所を回って歌い続けた。 被災者たちの間で好評で、関西地方に知られていき、その後のボランティア演奏活動でも絶賛されたという。

この曲のインスピレーションは、2月14日、被害が特にひどかった神戸市長田区の避難所の風景から受けたと言われている。そこには在日コリアンやベトナム人らが多数住む地域で、相互理解不足による混乱もあったようだ。

東京から来た山口洋は、大阪の中川敬とは地理的な条件が違ったので、自分の立場から歌詞を書き換えた。そして、タイトルと曲は同じだが、歌詞も演奏スタイルも違う2つの満月の夕が出来上がった。

参考:震災発 コラム 満月の夕の記憶

そして2011年、東日本大震災 ソウル・フラワー・ユニオンは東北地方で今度はこの歌を歌い、被災者を激励した。 東北でもこの歌は人々の心に感動を与え、歌い継がれた。 この歌は今や自然災害の被災地で代を経て世紀を超えて歌い継がれていくのかも知れない。 人類が自然災害を完全に防止できるようになるまでは。

ソウル・フラワー・ユニオン 版(NHK放送から)
収録アルバム Best of Soul Flower Union
ヒートウェーブ
収録アルバム LONG LONG WAY

満月の夕

ソウル・フラワー・ユニオン版
作詞: 中川敬

風が吹く港の方から 
焼けあとを包むようにおどす風
悲しくてすべてを笑う
乾く冬の夕

時を超え国境線から 
幾千里のがれきの町に立つ
この胸の振り子は鳴らす 
"今"を刻むため

飼い主をなくした柴が 
同胞とじゃれながら車道(みち)をゆく
解き放たれすべてを笑う 
乾く冬の夕

ヤサホーヤ 唄がきこえる 
眠らずに朝まで踊る
ヤサホーヤ 焚き火を囲む 
吐く息の白さが踊る
解き放て 命で笑え 
満月の夕

星が降る 満月が笑う 
焼けあとを包むようにおどす風
解き放たれ すべてを笑う 
乾く冬の夕






ヤサホーヤ 唄がきこえる 
眠らずに朝まで踊る
ヤサホーヤ 三線鳴らす(焚き火を囲む) 
吐く息の白さが踊る
解き放て いのちで笑え 
満月の夕

ヤサホーヤ 唄がきこえる 
眠らずに朝まで踊る
ヤサホーヤ 焚火を囲む 
吐く息の白さが踊る
解き放て いのちで笑え 満月の夕
解き放て いのちで笑え 満月の夕
ヒートウェーブ版
作詞: 中川敬・山口洋


風が吹く港の方から 
焼け跡を包むようにおどす風
悲しくて全てを笑う
乾く冬の夕

夕暮れが悲しみの街を包む 
見渡すながめに言葉もなく
行くあてのない怒りだけが 
胸をあつくする


声のない叫びは煙となり 
風に吹かれ空へと舞い上がる
言葉にいったい何の意味がある

乾く冬の夕

ヤサホーヤ 唄がきこえる 
眠らずに朝まで踊る
ヤサホーヤ 焚き火を囲む 
吐く息の白さが踊る
解き放て 命で笑え 
満月の夕

絶え間なくつき動かされて 
誰もがこの時代に走らされた
すべてを失くした人はどこへ 
行けばいいのだろう

それでも人はまた 汗を流し 
何度でも出会いと別れを繰り返し
過ぎた日々の痛みを胸に 
いつか見た夢を目指すだろう


ヤサホーヤ 唄がきこえる 
眠らずに朝まで踊る
ヤサホーヤ たき火を囲む 
吐く息の白さが踊る
解き放て 命で笑え
満月の夕

ヤサホーヤ 唄がきこえる 
眠らずに朝まで踊る
ヤサホーヤ たき火を囲む 
吐く息の白さが踊る
解き放て 命で笑え 
満月の夕

 ソウル・フラワー・ユニオン 2019年7月 FUJI ROCK FESTIVAL でのライブ


山口洋 ノエビアスタジアムにて

カバーバージョン
カバーの場合は両者の歌詞が混在することもよくある。

BRAHMAN の TVライブ(中川敬山口洋 参加)

ガガガSP

神戸淡路大震災の年に神戸で生まれたあいみょんのカバー


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