プロテストソング・トピカルソングの傑作集WE SHALL OVERCOME
原発ジプシー  加藤登紀子

日本の有名なベテラン・フォークシンガー、加藤登紀子さんが、「原発ジプシー」(1981年にシングルとして発表するもタイトルに問題ありで「影のジプシー」に改題、更に最後には「闇の中で」と改題された。後に1997年発表「TOKIKO CRY 美しい昔」に収録)なる曲を歌っていた。全国にある原子力発電所を渡り歩いて危険な作業をする下請け労働者についての歌。発売当時、やはり差別用語(ジプシー)が使われていた理由で放送禁止歌扱いされたようだ。

週刊 東洋経済 誌2011年 4/23号 「東京電力特集」を読んでみたら、そこに原発で働く労働者の実態についての記事が掲載されていた。これまでタプーだったと思われるこの記事が掲載されたのには驚いた。その後、テレビでも原発労働者の実態が報道されるようになった。

東京電力は原発内での作業員一人あたりに1日9万円を支払っているが、実際に作業員の手に入るのは9000円程度だという。下請け孫請けは良いところで、何重にも派遣されて、9割がピンハネになっているそうだ。作業員は失業者、ホームレスなどの弱者が多く、最初に言われた金額よりもかなり少ない報酬でも泣き寝入りするしかないような状況だ。

こんな労働者を必要とする悪魔の原子力発電は即刻廃止すべきである。

注:タイトルの「ジプシー」が差別用語ということで「闇の中で」に改題され、歌詞中では「サイレンス」に言い換えられました。


闇の中で

影のジプシー 加藤登紀子

原発ジプシー


Genpatsu Gypsy

収録アルバム: TOKIKO CRY 美しい昔

原発ジプシー = Nuclear Gypsy
(闇の中で)(Kept in the Dark)


作詞:加藤登紀子

※太字部分が原発ジプシーの歌詞
イタリック体闇の中での歌詞

見えない光 体に受けて
赤いブザーの鳴り響くまで
闇の世界で仮面を着けて
旅するサイレンス             
さまようサイレンス

旅するジプシー
旅するジプシー


名前はいらない、その日限りの
体に刻む傷を数えて 
ガラスの壁に地獄を覗き
震えるサイレンス
聞こえるサイレンス
 
旅するジプシー
旅するジプシー


海辺の街の小さな宿に
仕事求めて流れ着いたよ
うまい話しかそれとも命取り
見えないサイレンス
ざわめくサイレンス

旅するジプシー
旅するジプシー


夕日は赤く海は輝き
久遠の波寄せる浜辺に
巨大な影は悪魔の贈り物
旅するサイレンス 
さまようサイレンス

旅するジプシー
旅するジプシー

英訳詞とオリジナル音源:引用元



Exposed all over, to the invisible rays
Till the red buzzar screeches
In the dark world, with the masks on
Swaggies on the road
Swaggies on the road


Identity is not required, good only for the day
Counting the number of scars on the body
Peek over the glass walls, at the hell
Swaggies on the road
Swaggies on the road


To a coastal town, at a small inn
Drifted along, in search of a job
A sweet deal or a death blow
Swaggies on the road
Swaggies on the road


The setting sun flames and the sea gleams
On the beach, the sea splashes
The devil's furnace casts its huge shadow
Swaggies on the road
Swaggies on the road

脱原子力発電ソング特集 Swaggies: Gypsies を婉曲に表現した語句
ATOMIC CAFE でのライブ
冒頭の3分13秒目までは加藤さん自身の解説。